1991年7月にオープンしたやませ蔵は、長井紬(つむぎ)の問屋「山清」の八代目が問屋跡を改装して誕生させた
私設美術館である。明治時代建造の五つの蔵を利用し、庭地を丁寧に整備した静かで麗しい美術館であった。
入館券
やませ蔵 入り口・看板
相変わらず静かな時間が流れていた。秋の穏やかな日差しと蔵の白壁が迎えてくれる。
蔵の説明板と内部の様子
水琴窟
一九九六年に造られた水琴窟。水を注ぐと地下から幽かな音がする。
日本の秋を凝縮したかのような庭園。このような日に此処を歩くことができるのは
日本人に生まれた幸せである。勿論他の季節にも別の佳い顔を見せてくれるであろう。
建物の下をくぐる小川
みそ蔵
やませ蔵が閉館されるのは客の不入りなどの理由ではない。館長が金融機関の
理事長に就任する際、やませ蔵代表との兼任が認められずやむなく閉館の運びと
なったものである。施設としてはまだ充分に耐用年数があり、庭園の管理も怠らない
との館の意向から、将来の再開を期待しても良いのではないかと思われた。
パンフレットより 見取り図
やませ蔵 2003.11.20 閉館