千歳山

 

 

山並みに囲まれた山形市から見ても、決して大きくはない千歳山が今も昔も注目を集めて

いるのは何故であろうか。形の良さ、市街地からの近さなどもあろうがそれだけではない。

 

 

千歳公園からの眺望

 

 

  

周辺が広々とした原野の頃

 

 

高い建物がなかった時代には市街地から千歳山の裾野まで見渡すことができた。

裾野とはいっても、平地よりは高い位置にあるためである。

 

中腹には稲荷神社があり、これを市街地から見て萬松寺と思っている人もいるが

萬松寺は市街地からは見えない低い位置にある。しかも山の陰になり日当たりに恵まれない。

 

 

千歳山からの眺望

 

 

  

萬松寺山門(左) と 阿古耶姫御廟(右)

 

千歳山を有名にしているのはやはり阿古耶姫と松の精の伝説であろう。

阿古耶姫と恋仲になった若者が、実は千歳山の松の精だったというものだが、

千歳山で伐採された松の大木を、笹谷峠を越えて運び宮城県名取川の橋にする

くだりなど設定に無理があり、全くの創作と思われる。しかし、頂上には阿古耶の碑

が建てられ、萬松寺にも伝説にちなむものが遺されるなど山形市に伝わるもっとも有名な

お話として人々の心をとらえている様子がうかがえるのである。

 

 

焼き物工場

 

 

ほかにも麓の千歳山こんにゃく、平清水焼きなども千歳山の知名度アップに貢献している。

千歳山に登り、それらを巡ると半日は楽しめるコースになることも人気のゆえんであろう。

 

 

市街から望む千歳山

 

 

 

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