山形駅周辺

 

続々 半田商店

 

強力に推し進められる「駅西都(エキサイト)プラン」。

こんな駄洒落のようなプランのもと、古くからこの地に根ざしてきた建物たちは次々と解体、退去を求められた。

一方、数百m北側の霞城公園内では体育館や野球場など、既存の施設を取り壊し、歴史公園としての整備が進められる。

莫大な投資をして現在石垣を復元中であるが、復元と言うよりほぼ新造である。

古い景観は似つかわしくないと排除する動きの横で、古いものは再現して然るべきという全く相反する動きがある。

双方ともに莫大な経費をかけて行われているというのに全く統制のとれていない街づくり。

リアルな歴史は要らない、観光地的な見せかけの歴史があればいい、ということであろうか。

 

 

     

                 「駅西都プラン」実行中                   街なかに残る僅かな緑も切り崩されてゆく

 

 

  

半田商店裏手

 

 

   

すぐ横には既に住宅が建設済み

 

半田商店の撤去を待ちきれず、至近距離に隣接させて既に住宅が建設されていた。

引退する大先輩をないがしろにして騒ぐ新参者のように見え、腹立たしくもある。

 

 

   

                周辺には工事関係の車が押し寄せる                  ご老体は何を想う

 

臨終を待つかのように工事関係の車は群がり、半田商店の背中を押す。

長年そこにいた古き建物は、ここにいるのが罪悪であるかのように

                       肩身狭く、最期の時を待つ。

 

やがて半田商店はあっさりと姿を消し、小洒落た現代住宅があっという間に跡地に顔を並べた。

 

2002年撤去   跡地は一般住宅

 

 

古きものと新しきものは相容れない存在なのか、

新しいものが到来すれば古きものは消えねばならないのか。

 

古いものたちを徹底排除して完成した現在の街並みを見て

これがそこまでして実現する価値のある風景なのかと

「駅西都プラン」担当の方々に改めて問いたくなった。

 

西口の遺跡

 

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