上山競馬が廃止になって久しく、跡地は部分的にニュートラック上山として
残っているものの、敷地の多くは売却され製薬会社の工場となっている。
競馬に関連する施設は馬券販売所や厩務関係だけではなく、子ども連れのために
充実した遊技場や食堂などが用意されていたのである。公営らしい設定である。
競馬新聞は数紙あった
競馬場だからといってギャンブル関係のものしかないかというと
そういうわけではなく、コースの中央部分を利用して交通公園を
設置し、子ども向けの十分なスペースを準備していた。
交通公園 入場一人\100
地下道を通っていく
弁当を持った子ども連れがコースを横切ることなく中央部分に行けるよう、
地下道が整備されている。壁面は殺風景にならぬよう装飾されていた。
交通公園には実に様々な乗り物が準備されており、入場料さえ払えば
どれも自由に乗れた。3輪、4輪の変わり種自転車やポニーの牽く馬車、
加えて軽自動車の牽く列車状のゴンドラもあった。
上山の代表的な月岡公園よりも遊具、空間とも充実していたように思えた。
\100とはいえ、有料入場であることのプレミアムであろうか。
美しく整備された噴水
親子馬車と名付けられたこの列車状の車は
ある程度お客がたまると運行してくれた。
売店でおやつも買えた
広大な敷地をゆったりと使って、親子のための贅沢な空間が具現されていた。
小動物とのふれあいの場もあり、馬のみならず様々な動物を目にする
ことのできる貴重な場であった。
電動カートやゲーム機もあり、変わり自転車から降りても楽しめるようになっていた。
交通公園が無くなったことで、子どもの楽しめる空間がまた失われた。
子どもの数が少なくなったのだから仕方ないなどと当たり前のように言われるが、
少なかろうが多かろうが、子どもは安心して楽しめる場を望んでいる。
大人はこちらを見て熱中している
コース内側からも当然レースの様子は見えた。
こちらから見る分には緊迫感はなく、のんびりした雰囲気だった。
2003年撮影