みはらしの丘への道
柏木山一帯は、1世紀ころの窯の跡があったり、16世紀後半に最上勢と
伊達・上山軍の戦いがあったりするなど、古くより歴史的なポイントとなっていた
地域である。現在でも樹齢600年を超える桜と鎮守の森があるなど
オサヤヂと呼ばれる史跡となっている。
西バイパスを延長する形でみはらしの丘方向に伸ばした道は
オサヤヂの横を掠め、深い切り通しになって建設された。
その際、いくつかの古窯跡を取り除くことになったと思われるが
遺跡よりも道路建設が優先された。オサヤヂ付近の道は寸断され
古くからの羽州街道の道筋も変えられた模様である。
全くの農村地帯となっていたところに「山形ニュータウン」と名付けられた
街が築かれ、立派な道が通された。当初の予定では小、中学校、そして山形大学の
開設までが計画され、平成7年までには7000人規模の居住が計画されていたようだが
みはらしの丘小学校が開校するにとどまり、未だに街は完成を見ていない。
近年になってコストコなどの開店で面目を保ちつつあるようだが、決して住みやすい環境が
整ったとまでは言えないようだ。その名のとおり見晴らしは良いようであるが。
2001年10月