三浦記念山形市商工会館

 

 

 

 

三浦記念山形市商工会館は、山形市出身で両羽銀行(現:山形銀行)の頭取や貴族院議員

大学学長職などで昭和初期まで活躍した三浦新七を記念して昭和37〜38年に建設された。

 

 

 

 

三浦新七が現大沼デパートあたりに所有していた土地を山形市に寄贈したが、後年その土地を大沼が取得、

大沼デパート(昭和31年)を建設し、山形市は市役所向かいの県有地の払い下げを受けて三浦記念山形市商工会館

が竣工した。建物は4階にバルコニーを備えた鉄筋コンクリート造りで、前面には装飾的に煉瓦張りが施された。

 

 

 

 

  

 

 

両脇の現代的なビルに比べ、前面の窓面積が極端に少ない。全面の壁裏が階段室に

なっているということもあるが、重厚さを強調するデザイン上の事情でもあっただろう。

通りを見下ろすような構造になっていないことから、花笠祭りパレードの見物には4階

バルコニー、または屋上に出る必要があったと思われる。

 

 

 

  

 

 

 

内部には商工会議所をはじめとした複数のオフィスが入居していたが、建物の老朽化が進み

取り壊しが決まると次々と仮の事業所に移転していった。

 

  

 

 

 

一般の人にとってはあまり用事のある建物ではなかったため、前を通ることは時々あっても

内部に立ち入ることは特にはなかったであろう。

 

 

  

  

 

階段で最上階まで行くと、あちらこちらに改装の跡や老朽化したパーツが見受けられた。

壁の剥落や鉄の窓枠の錆、使われているのか怪しいようなドアノブや鍵穴などが時代を

表していた。とはいえ、竣工は昭和30年代。鉄筋の建物の老朽化は早い。

 

 

最上階の窓際

 

 

最上階には何故か窓際に朽ちた机が置かれていた。

 

 

古びた内装

 

 

バルコニーからの眺め

 

 

  

階の表示

 

 

 

  

 

  

 

この建物は2007、8年頃には解体され、新しい建物に置き換わった。

 

 

三浦記念会館 1963−2007

 

 

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