城下町上山には町中のいたるところに昔日の面影が残っている。
道路形状にも防衛的な名残が色濃く遺され、現代の人々も不便とは思いながらも
かつての領主が引いた道の通りに動く生活を送っている。
この場所に交番があったのは、ここが以前は上山最大の繁華街
であったことによるものであろうが、もしかすると城下の要所としての
通行改め場所(番屋)に由来するものかもしれない。
いやでも速度を落とさなければ曲がれない道路形状のおかげで
スピード違反等の発生はなかったと思われる。商店街の連なる地域
であることによる防犯が主な任務であっただろうか。
今は閉店してしまった 菓子店 志んこや
観光収入によるところが大きい上山では、観光客の不安を軽減することも
交番の任務と考えられたからか、新丁交番は駅前への移転が為されることになった。
高等学校等への通学生も多い上山駅では交番の仕事内容も以前とは大きく変わったであろう。
加えて上山では拳銃の発砲事件が発生するなど、街の雰囲気に反して凶悪な事件が発生すること
もあった。どこに有ろうとも治安の維持には交番の存在は重要である。
上山新丁交番 2006年頃 駅前に移転