特集:銭湯

 

みどり湯内部

 

 

 

目の前の道路を通り過ぎる車にさえ、ここが銭湯であることを気づかせるものは何もなく

少々思い切って戸を開けることになるが、扉一枚向こうは紛れもない典型的な銭湯。

 

   

この看板では誰も銭湯とは気づけない

 

 

   

扉を開けるとすぐ窓口

 

山形市内の他の銭湯は統一料金(大人300円)であるが、ここだけは半額の150円。

小学生60円、幼児に至っては30円である。料金も昔に戻ったような感覚。

以前は洗髪料というものが別にかかり、洗髪する客からは更に料金を徴収できたのだが

現在はそれもなくなり洗髪しても150円のままである。

 

鋳物のような傘掛け

 

 

  

ドアの端に直に営業時間が書いてある

 

※ ドアに引っ掻いて直してあるように、原油高騰の影響もあり、午後7時までの営業に短縮

 

 

  

ドアの裏に下駄箱

 

 

  

脱衣所は決して広くはない

 

ロッカーの数からすると40人は同時に入れることになるのだが、とてもそのような広さはない。

それでも昔は芋の子洗いのように人があふれていたのかも知れない。鍵の番号は何故だか

ちょっと不規則で、必ずしも順番通りに並んでいるわけでもない。理由は不明。

 

  

ロッカーの数は多い

 

    

浴槽は広くはないが深めのタイプ

 

鏡の多くは曇ったままで用を為さない。湯は私には適度な温度で深さも十分あった。

 

 

ケロリンの洗面器と低めの樹脂イス

 

 

  

古いが良く整った浴室内

  

 

壁画は熱帯魚

 

 

 

  

脱衣所の鏡はクリアである

 

但し書きの類は全て筆書きのため、より時代を感じさせる。

広告はどれも数十年前のもので、現在三桁になっている電話局番が一桁のままの表記であった。

 

 

  

 

天井のファン

 

 

  

コインドライヤー

 

ここのドライヤーの料金は20円である。料金箱は古いままなので表示は「10円」だが

2つ入れると動き出す。ドライヤー本体は最近のものに取り替えられているようだった。

 

 

 

    

 

主人の話では、先代による開業は50年ほど前であるというから昭和30年頃であろう。

組合に入っておらず、統一料金にも従っていないため市の補助は受けられず経営は

かなり厳しいという。ただでさえ安価な上、原油高であるからそれも当然であろう。

主人に、はっきりした看板を出してみどり湯の存在を周知してはどうかと言ってみたものの

そんなことをしても駐車場がないから結果は変わらないとのことだった。確かに駐車場は

全くない。私は近くの郵便局に停め、切手販売機で切手を買うついでに入浴したが

増客は困難な状況であることは明白であった。主人は資金があればもう一度銭湯を

やりたいと言ったが実現は難しかろう。この建物が最後になる可能性が高い。

 

 

  

 

午後3時〜7時までの営業というのは仕事を持つ身には使いにくい。

5時〜9時くらいだとありがたいが何か理由があるのだろう。

 

 

みどり湯 山形市幸町 昭和30年頃〜  日曜休業

 

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